群馬の隠れた名湯、源泉一軒宿の温泉ガイド
群馬の温泉といえば草津や伊香保に代表されるように、大きな温泉街が形成されており、
宿も数多く営業されているイメージが強いものです。
ところがそうした有名温泉地を除いた全体の8割が、宿数が10軒にも満たない温泉地が
占めています。
本書は、その中でも一源泉に一軒だけで、その温泉を守っている宿に注目して、
1冊の本としてまとめられたものです。
一般的にはあまり知られていないだけに、静かにゆっくりと過ごすことができます。
本来の湯治に限りなく近い、豊かな時間が過ごすことができるはずです。
著者について
小暮/淳
1958年、群馬県前橋市生まれ。群馬県内のタウン誌、生活情報誌、フリーペーパー等の編集長を経て、現在はフリーライター。温泉の魅力に取りつかれ、取材を続けながら群馬県内の温泉地をめぐる。特に一軒宿の温泉を中心に訪ね、新聞や雑誌にエッセーやコラムを執筆。群馬の温泉のPRを兼ねて、講演活動も行っている。『上州風』(上毛新聞社)に「湯守の一軒宿」、「月刊Deli‐J」(でりじぇい)に「源泉巡礼記」、「ちいきしんぶん」(ライフケア群栄)に「里山をゆく」「ぶらり水紀行」などを連載。群馬県温泉アドバイザー「フォローアップ研修会」講師(平成19年度)。長野県温泉協会「研修会」講師(平成20年度)。NHK文化センター前橋教室「ぐんまの温泉遺産を訪ねる」講師(平成21年度)-amazon「著者略歴」より引用-
群馬に住んだことがある人ならよく知っているフリーペーパー、生活情報誌などの編集を
されていた方のようです。
だからこそ、群馬県内における温泉の隠れた魅力を発信する、という役目がピッタリです。
本書の内容について
群馬県は、言わずと知れた全国屈指の温泉大国です。
県内には名湯と呼ばれる歴史ある温泉地から、
歓楽施設やホテルが立ち並ぶ大温泉地まで約90ヵ所の温泉地があります。
そしてその半数以上が、たった一軒で湯と温泉名を守り続けている小さな「源泉一軒宿」です。一軒宿の温泉地には、もちろん温泉街はありません。ともすれば地図にも載っていません。
いまだに携帯電話が通じないところもあります。
でもそこには、手つかずの自然と素朴な笑顔が待っています。
なによりも、代々受け継がれ、守り続けている良質の湯が湧いているのです。
はしがきに上記のように書かれています。
群馬は温泉がたくさんある、というイメージですが、そのイメージが占める温泉とは、
草津温泉や伊香保温泉などといった、大温泉地であることがほとんどです。
そんななかで、古き良き伝統を受け継ぎ守り続けている「源泉一軒宿」の魅力を紹介して
行くのが本書の内容です。
本書は、群馬県内の地区ごとに4つに分けて、それぞれ温泉地を紹介しています。
吾妻地区
たんげ温泉 美郷館(中之条町)
大塚温泉 金井旅館(中之条町)
有笠温泉 有笠山荘(中之条町)※閉業
薬師温泉 旅籠(東吾妻町)
鳩ノ湯温泉 三鳩樓(東吾妻町)
温川温泉 白雲荘(東吾妻町)※閉業
松の湯温泉 松渓館(東吾妻町)
川中温泉 かど半旅館(東吾妻町)
北軽井沢温泉 御宿 地蔵川(長野原町)
半出来温泉 登喜和荘(嬬恋村)
平治温泉 逢友荘(嬬恋村)※閉業
つま恋温泉 山田屋温泉旅館(嬬恋村)
奥嬬恋温泉 干川旅館(嬬恋村)
嬬恋温泉 つまごい館(嬬恋村)※閉業
鹿沢温泉 紅葉館(嬬恋村)
応徳温泉 宿 花まめ(六合村)
湯の平温泉 松泉閣(六合村)※閉業
花敷温泉 花敷の湯(六合村)
利根地区
塩河原温泉 渓山荘(川場村)※閉業
武尊温泉 萱の家(川場村)※閉業
幡谷温泉 ささの湯(片品村)
摺渕温泉 山十旅館(片品村)※閉業
白根温泉 加羅倉館(片品村)
座禅温泉 シャレー丸沼(片品村)
丸沼温泉 環湖荘(片品村)
月夜野温泉 つきよの館(みなかみ町)
真沢温泉 真沢の森(みなかみ町)
奈女沢温泉 釈迦の霊泉(みなかみ町)
宝川温泉 汪泉閣(みなかみ町)
赤岩温泉 誠法館(みなかみ町)※閉業
川古温泉 浜屋旅館(みなかみ町)
法師温泉 法師温泉長寿館(みなかみ町)
西部地区
高崎観音山温泉 錦山荘(高崎市)※一時閉館
坂口温泉 小三荘(高崎市)※閉業
梅香温泉 梅香ハイツ(高崎市)
ハルナ温泉 スパハウス 悠遊湯(高崎市)※閉業
相間川温泉 ふれあい館(高崎市)
亀沢温泉 亀沢温泉センター(高崎市)※閉業
倉渕温泉 長寿の湯(高崎市)
倉渕川浦温泉 はまゆう山荘(高崎市)
猪ノ田温泉 久恵屋旅館(藤岡市)
大島鉱泉 大島鉱泉(富岡市)
下仁田温泉 清流荘(下仁田町)
塩ノ沢温泉 やまびこ荘(上野村)
向屋温泉 ヴィラせせらぎ(上野村)
野栗沢温泉 すりばち荘(上野村)
中部・東部地区
滝沢温泉 滝沢館(前橋市)
赤城高原温泉 山屋蒼月(前橋市)
大胡温泉 三山の湯(前橋市)
梨木温泉 梨木館(桐生市)
以上、50ヶ所が記載されています(改訂版は54カ所になっているとのことです)。
個別の詳しい情報は、ぜひ本書を手にして確認してみてください。
温泉ファン、秘湯ファンなら鳥肌が立つほどの宿ばかりです。
この本の宿はヤバい
この本に載っている宿は、本当にヤバい。
有名温泉地ではないからこそ、源泉の湧出量に合わせた小さな浴槽がある。
そして古くからの湯治場であるために、周囲に騒がしいものがない。
一源泉を一軒宿で使い切るため、湯守がいる。
中には一部循環させている宿もあるが、そういう宿でも析出物がすごかったり
料理やおもてなしに特化してカバーしている。
これはまさに大人の隠れ家。大人の湯治場である。
不便な立地や交通アクセスの悪さが、むしろ雰囲気を盛り立てている。
あまり人に教えたくないので、コッソリと湯浴みを楽しむことにしましょうね。
2020年3月31日追記、閉業してしまった一軒宿
一口に源泉宿といっても、どこもとても個性的です。
一軒一軒に異なる源泉が湧いているので、宿ごとの違いも味わいつつ、
温泉を味わっていただきたいです。


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